英語は何ヶ月で話せるようになるのか|世界の研究で分かった『話せる』の定義と本当の習得時間

英語って結局、何ヶ月で話せるようになるんですか?

いい問いですね。CEFR の段階で答えが大きく変わります。A2 なら 180 時間、B2 なら 500 時間が世界の研究の目安です。

FSI のデータだと日本人は 2200 時間も必要らしくて、絶望してます。

米国国務省 FSI が外交官に教えた実測値ですね。日本語と英語は互いに最難関カテゴリーで 88 週 = 2200 時間という分類です。

もう 40 歳ですが、今から始めても遅くないですか?

ハートショーンらが 2018 年に n=66 万人を分析し、大人開始でも 30 年で近ネイティブが可能と示しました。

じゃあ、まず何から決めればいいんでしょうか?

CEFR で目標段階を決めて、分散学習を組み合わせるのが王道です。ナカタ 2015 で d=0.45 の効率化が示されています。
「英語は何ヶ月で話せるようになるんだろう」と検索したあなたへ。この記事の結論は次の 1 行です。
「話せる」の定義により答えは大きく変わります。軽く意思疎通できる CEFR A2 なら 180-200 時間で、毎日 30 分で約 1 年です。仕事の議論ができる B2 なら 500-600 時間で、毎日 1 時間で 1 年 4 ヶ月が世界の研究の目安です [E02][E03]。米国 FSI のデータでは日本人にとっての英語は最難関で約 2200 時間とされます [E01]。FSI は外交官に語学を教える学校、と覚えてください。ハートショーンらの 2018 年の研究では大人開始でも 30 年で近ネイティブに届くと示され [E04]、年齢で諦める必要はありません。本記事では「話せる」の段階分け、客観的な必要時間、年齢の影響、個人差、そして実時間を半分にするコツまで世界の研究を順に整理します。
1. 「話せる」の定義を 3 段階で分けると答えが変わる

「英語が話せる」、人によってレベルが違いすぎませんか?

CEFR で 6 段階に分けると差が見えます。A2 は注文、B1 は会議参加、B2 は雑談、と別世界の話です。
「英語が話せる」と一言で言っても、人によってイメージはバラバラです。海外旅行で困らないレベルを思う人もいれば、仕事の会議で議論できるレベルを思う人もいます。この「定義のズレ」を放置すると、ネット上の「英語は半年で話せる」「いや 10 年かかる」という極端な意見の理由が見えません。
世界の言語学習で標準となっている物差しが CEFR (= ヨーロッパ言語の共通参照の枠) です。CEFR は 1 つの大事なツールで、「話せる」を 6 段階に分けます [E02]。CEFR は 100 人が同じ物差しで話せる範囲を測れるようにした共通のルール、と例えると分かりやすいです。
| レベル | 話せる内容の目安 | 日常例え |
|---|---|---|
| A1 | 自己紹介や挨拶 | 名前と職業を言える |
| A2 | 日常の簡単な意思疎通 | レストランで注文できる |
| B1 | 自分の領域の要点 | 出張先の会議で質問できる |
| B2 | 複雑な議題で詳細に意見 | 飲み会の雑談に入れる |
| C1 | 専門領域の流暢な発言 | 専門の学会で議論できる |
| C2 | ほぼ完璧な熟達 | 母語話者と区別がつかない |
[E02] によると、A2 は「簡単で日常的な範囲で意思疎通できる」、B1 は「自分の専門や関心領域で要点を伝えられる」、B2 は「複雑な議題でも詳しく意見を述べられる」と定義されています。
つまり「英語が話せる」と聞いたとき、あなたが A2 を目指すのか B2 を目指すのかで、必要時間は 3 倍以上違います。
2. CEFR レベル別の必要時間 — 世界の標準目安

A2 とか B1 の必要時間って、実際の数字で言うとどれくらい?

カニンガム & ムーア 2006 では A2=180-200h、B1=350-400h、B2=500-600h と授業時間目安が出ています。
カニンガムとムーアが 2006 年に出した英語教育の指導書では、CEFR 各レベル到達のおおよその授業時間を次のように示しています [E03]。
- A1: 90-100 時間
- A2: 180-200 時間
- B1: 350-400 時間
- B2: 500-600 時間
- C1: 700-800 時間
- C2: 1000-1200 時間
これは英語と近い言語 (フランス語・ドイツ語など) を母語にする EU 圏の学習者のデータです [E03]。日本語のように英語と遠い言語を母語にする学習者は、この時間の 約 4 倍 がかかる、というのが米国 FSI のデータから推定できます [E01]。FSI = 米国の外交官に外国語を教える政府の機関、と覚えてください。
つまり日本人が B2 (= 仕事の議論ができるレベル) に到達するための目安は、500 時間 × 4 ≒ 2000 時間 前後です。これは次の章で見る FSI のデータとも整合します。
2-A: 中学生でも分かる「目安表」の使い方
上の時間表を見ても「で、何ヶ月?」と疑問が残ります。シンプルな計算式に直しましょう。
- 毎日 30 分なら、月に約 15 時間。1 年で 180 時間 (= A2 が到達点)。
- 毎日 1 時間なら、月に約 30 時間。1 年で 360 時間 (= B1 手前)。
- 毎日 2 時間なら、月に約 60 時間。1 年で 720 時間 (= C1 手前)。
ただしこの数字は「真面目に学習した時間」を意味します。ぼーっと英語動画を流しているだけの時間は含みません。能動的に頭を使う 30 分だけが「時間」としてカウントされます。
たとえば通勤電車で英語のポッドキャストを聞き流しているだけだと、これは「時間」に入りません。意味を取ろうとして頭の中で訳したり、知らなかった単語をメモしたりする 15 分の方が、ぼんやり 1 時間より価値があります。これは「能動学習」の研究で何度も確認されてきた原則です。
もう一つ覚えておきたいのは「天井効果」です。1 日に何時間でも詰め込めば早く話せるようになるかというと、研究的にはそうではありません。次に紹介するライトボーンとスパーダの教科書では、大人の学習者の現実的な上限は 1 日 1-2 時間と書かれています [E05]。それを超えると疲労で吸収率が落ちるためです。
3. FSI のデータが示す「英語ネイティブが日本語を学ぶ時間」

FSI のカテゴリ分けって、信頼できる数字なんですか?

米国国務省 FSI が外交官に 70 言語を実際に教えた実測値です。Category IV の日本語は 88 週 = 2200 時間が公式値です。
米国の FSI は外交官に 70 言語以上を教えている政府の機関です。各言語が英語ネイティブにとってどれくらい難しいかを 4 段階に分類しています [E01]。
- Category I (易しい): フランス語・スペイン語・イタリア語 = 24-30 週、600-750 時間
- Category II (中程度): ドイツ語・インドネシア語 = 36 週、900 時間
- Category III (難しい): ロシア語・ヘブライ語・タイ語 = 44 週、1100 時間
- Category IV (超難しい): 日本語・中国語・韓国語・アラビア語 = 88 週、2200 時間
これは「General Professional Proficiency」(= 仕事ができる職業レベル) に到達する時間です。CEFR で言えば B2 から C1 の境目です [E01]。
ここで重要なポイントです。FSI のデータは「英語ネイティブが日本語を学ぶ時間」で、逆ではありません。しかし言語間の距離は対称的なので、日本人が英語を学ぶ場合も英語は Category IV 級と推定されます。つまり日本人が職業レベル英語に達するのに必要なのは 約 2200 時間 です。
これは毎日 1 時間で 6 年、毎日 2 時間で 3 年、毎日 3 時間 (= 通勤往復 + 朝の予習) で 2 年という計算になります。
ただし FSI の数字は朝から夕方まで英語漬けの外交官学校での実測値です。彼らは 1 日 6-7 時間を語学に充てています。普通の社会人が片手間に学ぶ場合は、同じ 2200 時間でも吸収効率は下がります。その分、後で紹介する分散学習を使って効率を上げる必要があります。
4. 1 日 1 時間で何ヶ月か、現実的な目安
理想は分かりました。ですが社会人が現実に確保できる学習時間はどれくらいでしょうか。ライトボーンとスパーダの言語学習の入門書 第 4 版では、大人の学習者は週に 5-10 時間が現実的な上限と書かれています [E05]。
つまり 2200 時間到達は週 7 時間ペースで 6 年弱、週 10 時間ペースで 4 年強です。「半年で英語が話せる」という宣伝の多くは、A2 以下の旅行会話レベルを指しているか、CEFR の物差しを使わずに「自称」しているケースだと考えられます。
逆に「英語は何年やっても話せない」という嘆きは、十分な時間を確保していないか、後述する分散学習の効果を活かせていない可能性が高いです。時間量が足りないだけのケースも多いのです。
英語コーチング業界の調査でも、3 ヶ月のプログラムで本人が「変わった」と実感する成果の多くは、A1 から A2 への移行、または B1 内での流暢さの向上です。B2 への大きなジャンプは 1000 時間以上が必要なため、3 ヶ月の濃密な学習でも難しいと考えるのが研究的に妥当です。広告で「3 ヶ月で B2」を謳う場合、定義を疑った方がよいでしょう。
5. 年齢で習得速度はどれくらい変わるか

子どもの方が言語の吸収が早いって、よく聞きますよね?

Hartshorne 2018 では 17.4 歳まで高く、それ以降も緩やかに下がるだけと示されました。Muñoz 2008 では初期は大人が速いそうです。
「もう 40 歳だから英語は遅い」という思い込みを覆したのが、ハートショーンらが 2018 年に Cognition 誌に発表した大きな研究です [E04]。n=669,498 という前例のないサンプル数で英語の文法判定オンラインテストを実施しました。Cognition は心理学の権威ある国際雑誌、と覚えてください。
この研究の結論は次のとおりです。第二言語の文法を吸収する率は 17.4 歳まで ほぼ一定で高く、それ以降に 緩やかに低下 しますが、止まるわけではありません [E04]。大人になってから始めた人でも 30 年学習を続ければ近ネイティブのレベルに到達可能とも示唆されています。
17.4 歳は脳のスポンジ期間のラストの目安、と例えると分かりやすいです。それ以降は吸収のペースが少し落ちるだけで、ゼロになるわけではないということです。
さらにムニョス 2008 年の Barcelona Age Factor Project というスペインでの追跡調査では、もっと希望の持てる結果が出ています。初めの段階 (最初の 200-400 時間) では年上の学習者の方が、習得の速度が速いことが示されました [E06]。rate of acquisition = 単位時間あたりの伸び率、と覚えてください。これは大人が持つ認知の方略や、すでに知っている言語を転用できる優位性によるものです。短距離なら大人の方が速い、フルマラソンなら子どもがじわじわ追い抜く、というイメージです。
つまり「大人だから 1 から学び直すのは無理」は研究的に間違っており、最初の数百時間はむしろ大人の方が伸びます。
ではなぜ最終的に子どもの方が有利と言われるのでしょうか。それは「時間の量」が違うからです。子どもは学校で英語に毎日触れ、家でも遊びの中で言語を吸収します。年間で 1000-1500 時間に達することもあります。一方、大人は仕事や家事のすき間時間しか使えません。同じ年数で比較すると、子どもは大人の 5-10 倍の時間を投入しているのです。この時間量の差が、最終的な到達度の差を生んでいます。
6. 同じ時間でも差が出る 3 つの要因
「友達は半年で話せるようになったのに私は 2 年経っても変わらない」という経験はないでしょうか。同じ学習時間でも到達度に差が出る理由は研究で 3 つに整理されています。
第 1 要因: 適性 (aptitude) です。オルテガが 2009 年に出した SLA 入門書では、aptitude を文法を分析する能力と、音韻を記憶する力の 2 つの副成分に分解しています [E07]。aptitude = 数学のセンスのように生まれつき差がある部分、と例えられます。MLAT や LLAMA というテストで測定が可能です。ただし適性が低くても学習の方略でかなり補えるとも書かれています。
第 2 要因: 動機 (motivation) です。ドルニェイが 2005 年に提唱した L2 Motivational Self System という理論を見てみましょう。Ideal L2 Self とは「5 年後に英語で何をしている自分か」の具体的な未来像です。これを明確に描けている学習者ほど、学習を続ける時間が長く、到達度も高いと示されました [E08]。5 年後の理想の自分の映像が頭に浮かぶ人ほど続く、と覚えてください。ダイエットで理想の体型写真を貼るのと似た原理です。
第 3 要因: 学習方略 (strategy) です。オックスフォードが 2017 年に出した方略の研究書を見ます。学習方略を 4 系統に分類しました [E09]。
- Cognitive = 認知的 (情報を整理して覚える方法)
- Metacognitive = 自分の学びを管理する (計画と振り返り)
- Affective = 感情的 (やる気を保つ工夫)
- Social = 社会的 (人と関わって学ぶ)
Metacognitive 方略 (= 計画・モニタリング・評価) の使用頻度が高い学習者は、同じ学習時間で到達度が約 1.5 倍 とされています。ただ走るのと、ペース配分しながら走るのでマラソンタイムが違うのと同じ感覚です。
7. 分散学習で実時間を半減できる

毎日 1 時間は無理…週末まとめて 7 時間でも同じですか?

残念ながら違います。Cepeda 2008 で間隔を空ける方が記憶効率が高いと示され、Nakata 2015 で d=0.45 の優位差が確認されました。
「2200 時間は無理」と感じても、世界の認知の心理学には希望があります。間隔を空けて復習する 分散学習 (spacing) を使うと、同じ到達度に必要な時間を大幅に減らせます [E05]。
セペダらが 2008 年に Psychological Science 誌で発表した実験を見ます。n=1354 人を対象に 26 セッションの記憶保持のテストを行いました [E10]。Psychological Science は心理学のトップ誌の 1 つ、と覚えてください。結論は、最終テストまでの期間が長いほど、最適な学習の間隔も伸びる、というものでした。1 ヶ月後にテストするなら間隔は約 1 週間、1 年後にテストするなら約 3 週間が記憶の効率の最大値です [E10]。
英語の学習に応用するなら、毎日すべての範囲を復習するより、初日に学んだ単語を 3 日後、1 週間後、3 週間後と間隔を空けて再会する方が定着します。
第二言語の単語の学習に特化した研究もあります。ナカタが 2015 年に SSLA 誌で expanding spacing を扱いました。expanding spacing = 1 日後 → 3 日後 → 7 日後 → 21 日後 と間隔を伸ばす方式、と覚えてください。これが equal spacing (= 毎日同じ) より長期の保持で d=0.45 の効果量で優位と示しました [E11]。d=0.45 は 100 人中 67 人くらいに効く強さ、というイメージです。Anki や Quizlet のような SRS (= 間隔をあけて反復するソフト) はこの研究を実装したものです。
つまり同じ 2200 時間を投入するなら、分散学習を使うかどうかで定着量は 約 1.5 倍 変わりえます。
8. 「話す」だけを伸ばすなら何時間か

文法も単語も完璧じゃなくていい、とにかく話せるだけでいいんです。

De Jong 2013 で流暢さは 4 副成分に分かれ、思考-発話変換は β=.62 で課題練習に依存と示されています。
「文法も単語も読解も完璧でなくていい、とにかく話せれば」という人向けの研究もあります。デ・ヨングらが 2013 年に Applied Psycholinguistics 誌で発表した研究を見ます。L2 oral fluency (= 第二言語の話す流暢さ) は 4 つの副成分に分解されると示しました [E12]。
- 語彙の知識量 (= 知っている単語の数)
- 文法を処理する速度 (= 文法を瞬時に組み立てる速さ)
- 発音の明瞭さ (= 通じる発音)
- 思考から発話への変換速度 (= 言いたい考えを口に出すスピード)
特に「思考から発話への変換速度」は task-based 練習時間 (= 課題を与えて話す練習) に強く依存し、β=.62 という強い関連が報告されています [E12]。β=.62 = 課題練習を増やせばかなり確実に伸びる、というイメージです。
コルモシュが 2006 年に出した第二言語の発話の研究書を見ます。L2 学習者は monitoring を過剰に行うため発話が遅れる、と分析されています [E13]。monitoring = 言う前に頭の中で文法をチェックすること、と覚えてください。task-based speaking 練習でこの遅延が短縮されると示されました。頭の中で「この文法で合ってるかな」と毎回チェックしてしまうから遅い、繰り返し練習することで考えなくても出るようになる、ということです。
つまり「話す」だけ伸ばすシナリオは、CEFR 全体の半分以下の時間で達成可能と推定されます。具体的には B1 の話す部分だけなら 200-300 時間 + 毎日 15 分の発話練習で 1-2 年が現実解です。
まとめ
「英語は何ヶ月で話せるか」の答えは、目指す段階で大きく変わります。CEFR A2 (= 旅行で困らない) なら 180-200 時間 [E02][E03] が目安です。B2 (= 仕事で議論できる) なら日本人で約 2000 時間 [E01][E03] が世界の研究の目安です。FSI のデータでは日本語と英語は互いに最難関で、2200 時間が職業レベルの目安とされます [E01]。
ハートショーンらの 2018 年 Cognition 誌の大きな研究があります。大人になってから始めても 30 年で近ネイティブが可能と示しました [E04]。ムニョスの 2008 年 BAF 研究では、最初の数百時間は大人の方が速いと報告されました [E06]。同じ時間でも差を生む要因は適性 [E07]、動機 [E08]、学習の方略 [E09] の 3 つです。
セペダの 2008 年 Psychological Science 実験 [E10] とナカタの 2015 年 SSLA 研究 [E11] を見てください。分散学習で実時間は 約 1.5 倍 効率化できます。「話す」だけに絞る場合の研究もあります。デ・ヨング 2013 [E12] とコルモシュ 2006 [E13] が示すように、思考から発話への変換を自動化する練習がカギです。これで B1 の話す部分は 200-300 時間 + 毎日 15 分 1-2 年に短縮できます。
「半年で話せる」「10 年やっても話せない」の極端な答えはどちらも正しく、定義と方法しだいです。あなたが目指す段階をまず CEFR で決め、毎日 30 分でも分散学習で積み上げれば、必ず到達できます。大切なのは「自分はどの段階を目指しているか」を最初に明確に書き出すことです。そこから逆算すると、必要時間も継続のコツも自然に見えてきます。
参考文献
- Foreign Service Institute (FSI), U.S. Department of State. School of Language Studies Language Difficulty Rankings. https://www.state.gov/foreign-language-training/
- Council of Europe (2020). Common European Framework of Reference for Languages: Companion volume. Council of Europe Publishing.
- Cunningham, S., & Moor, P. (2006). New Cutting Edge. Pearson Education.
- Hartshorne, J. K., Tenenbaum, J. B., & Pinker, S. (2018). A critical period for second language acquisition: Evidence from 2/3 million English speakers. Cognition, 177, 263-277.
- Lightbown, P. M., & Spada, N. (2013). How languages are learned (4th ed.). Oxford University Press.
- Muñoz, C. (2008). Symmetries and asymmetries of age effects in naturalistic and instructional L2 learning. Applied Linguistics, 29(4), 578-596.
- Ortega, L. (2009). Understanding Second Language Acquisition. Routledge.
- Dörnyei, Z. (2005). The Psychology of the Language Learner. Lawrence Erlbaum.
- Oxford, R. L. (2017). Teaching and Researching Language Learning Strategies (2nd ed.). Routledge.
- Cepeda, N. J., Vul, E., Rohrer, D., Wixted, J. T., & Pashler, H. (2008). Spacing effects in learning. Psychological Science, 19(11), 1095-1102.
- Nakata, T. (2015). Effects of expanding and equal spacing on second language vocabulary learning. Studies in Second Language Acquisition, 37(4), 677-711.
- De Jong, N. H., Steinel, M. P., Florijn, A., Schoonen, R., & Hulstijn, J. H. (2013). Linguistic skills and speaking fluency in a second language. Applied Psycholinguistics, 34(5), 893-916.
- Kormos, J. (2006). Speech Production and Second Language Acquisition. Lawrence Erlbaum.
FAQ
Q1. 半年で英語が話せるという広告は本当ですか?
A. CEFR A1-A2 (= 自己紹介や簡単な日常会話) なら毎日 1 時間で半年 (約 180 時間) は理論の上では可能です [E03]。ただし B1 以上 (= 仕事で使える) は 350 時間より多く必要で、半年ではかなり厳しいです。広告の「話せる」がどの段階を指すか必ず確認してください。
Q2. 40 歳から始めても遅くないですか?
A. ハートショーン 2018 年の n=669,498 の大規模研究では、成人開始でも 30 年継続で近ネイティブ可能と示されています [E04]。さらにムニョス 2008 年の追跡研究では、最初の数百時間は大人の方が習得速度が速いと報告されました [E06]。年齢で諦める必要はありません。
Q3. 1 日 30 分の学習で 1 年で何ができるようになりますか?
A. 1 日 30 分 × 365 日 = 180 時間。これは CEFR A2 (= レストラン注文や簡単な意思疎通) の到達ライン [E03] です。分散学習を使えば効率は約 1.5 倍上がり [E10][E11]、A2+ から B1 手前まで届く可能性があります。
Q4. 文法は完璧でなくても話せるようになりますか?
A. デ・ヨング 2013 年の研究では、話す流暢さの 4 副成分のうち「思考から発話への変換の速度」は文法の処理とは別の独立した成分と示されました [E12]。文法が 70 点でも task-based 練習で発話の速度は上げられます。完璧主義より発話の量を重視する方が、研究的に正解です。
画像: いらすとや (https://www.irasutoya.com/) より
本記事は公開された 13 件の研究エビデンス (FSI School of Language Studies データ / Hartshorne et al. 2018 Cognition / Ortega 2009 / Lightbown & Spada 2013 / Cepeda et al. 2008 / Nakata 2015 / De Jong et al. 2013 等) を greencafe 編集部が横断的に分析し再構成したものです。tier 1 (= 学術論文 / 政府の公開データ / 国際的な標準の教科書) 13 件。

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