40代で英語が聞き取れないのは頭の衰え?|研究でわかった「耳そのものの変化」という第三の原因

40代になってから、英語が急に聞き取れないんです。

気持ちはわかります。実はその原因を、勉強不足か頭の衰えかの二択で考えなくていいことが、研究では整理されているんですよ。

でも周りは平気そうなんですよね…。僕だけ落ちたのかと。

多くの人が同じことを感じています。年齢と聞こえの関係は、半世紀近く研究が積み重ねられてきた大きな領域なんです。

原因が分かっても、僕に何かできるんでしょうか?

そこは安心してください。研究はこれを気合いの問題ではなく、条件をどう整えるかという設計の問題として扱っています。

具体的には、何から見ていけばいいですか?

この記事では、耳と体の変化に関する研究を8件、順番にかみくだいて解説していきます。一緒に整理していきましょう。
結論: 研究では、年齢とともに起きる聞き取りにくさの一部が、英語力でも頭の働きでもなく、耳という体の部品そのものの変化で説明されると整理されている。特に高い音から先に聞こえにくくなるため、英語の「s」「f」「th」「sh」のような息が漏れる音の手がかりが減りやすい。ただし耳の変化だけで全部を説明できるわけではなく、雑音の中で聞こうとする努力そのものが理解や記憶の余力を削る面もある。原因を切り分ければ、対処できる範囲も見えてくる。
この記事でわかること
- 「聞き取れない」の原因が、勉強不足と頭の衰えの二択ではないこと
- 耳の変化は高い音から先に進み、英語の「s」「f」「th」「sh」を狙い撃ちしやすいこと
- 耳の変化だけでは説明しきれない部分があり、聞く努力そのものが疲れを生むこと
- 諦めるのではなく、条件を整えることで対処できる範囲があること
1. 「聞き取れない」の犯人は一人ではない
オンライン英会話で聞き返しが増える。英語ニュースの音声が急に速く感じる。こうした変化を「勉強不足」か「歳で頭が鈍った」のどちらかだと考える人は多い。しかし研究の世界では、ずっと前から別の整理が行われてきた。
1988年、アメリカの専門委員会がこの問題を大きくまとめた報告を出している。CHABA(= 米国の研究評議会の下に置かれた、音と体の関係を扱う専門委員会)という組織の作業部会によるものだ。この報告は、高齢の聞き手が話し声を理解しにくくなる原因を「どこに問題があるのか」という視点で整理した。
犯人候補は一人ではなかった。挙げられたのは大きく三つである。
- 末梢(= 耳そのもの、音を最初に受け取る入口の部分)の変化
- 中枢聴覚路(= 耳から脳へ音を運ぶ、神経の通り道)の変化
- 認知的な要因(= 覚える、注意を向けるといった頭の働き)
これは、聞き取りにくさの犯人探しを、耳・神経の通り道・脳という三人の容疑者に分けて調べた捜査報告書のようなものだ。当時この作業部会は、頭の働きの低下だけで説明できるのではないか、という仮説も示していた。しかしその後の研究では、それだけでは説明しきれないことが分かってきた。耳の側の要因も含む複数の原因が関わる、という位置づけが現在では一般的である。
ここで大事なのは、犯人が「勉強不足」と「頭の衰え」の二択ではない点だ。第三の容疑者として、耳という体の部品そのものが最初から候補に入っている。この報告は現在まで、加齢と聴覚の研究の基礎文献として広く引用され続けている。
ここまでのまとめ: 1988年の報告は、聞き取りにくさの原因を耳・神経の通り道・頭の三つに切り分けて整理した。原因は二択ではない。
2. なぜ「高い音」から先に聞こえにくくなるのか

健康診断の聴力検査は異常なしだったんですよ。

メリーランド大学の研究者の総説では、音の長さやリズムを見分ける精度の低下は、あの検査では見えにくいと整理されています。
年齢とともに進む聞こえの変化は、加齢性難聴(= 歳を重ねるにつれて少しずつ進む、耳の聞こえの低下)と呼ばれる。この変化には、よく知られた特徴が一つある。すべての音が同じように小さくなるのではなく、高い音から先に聞こえにくくなるのだ。
イメージしやすいのはラジオやスピーカーの音質のツマミである。低音のツマミはそのままに、高音のツマミだけを少しずつ絞っていく。すると、シャリシャリした細かい音から順に消えていく。声の太さは残るのに、輪郭だけがぼやける感じになる。
この「輪郭がぼやける」感覚について、米メリーランド大学の研究者による総説が整理している。高齢の聞き手は、耳の聞こえの低下に加えて、音の長さやリズムを聞き分ける精度も落ちやすいという。これは時間的処理(= 音が鳴っている長さや、音と音の間隔を見分ける力)と呼ばれる働きである。
古い時計の秒針が、わずかにガタつきながら進むところを思い浮かべてほしい。一目盛りずつ正確に刻めなくなると、細かいタイミングの違いが読み取りにくくなる。
この精度の低下は、純音聴力検査(= ピーという単純な音がどこまで小さく聞こえるかを測る、健康診断でおなじみの検査)では見えにくい。だから「音は聞こえているのに、細かい違いが分からない」という訴えが生まれる。検査で異常なしと言われても、実感との食い違いが起こりうるのである。
ここまでのまとめ: 加齢性難聴は高い音から先に進み、音のタイミングを見分ける精度も落ちやすい。どちらも普通の聴力検査では見えにくい。
3. 英語の「s」「f」「th」「sh」が狙い撃ちされる理由

なぜ s や f だけ聞き分けにくいんでしょうか?

摩擦音(= 息をすき間から出すシューッという音)の違いは高い音の成分で決まると、オランダ語話者の実験で示されています。
高い音が聞こえにくくなることは、英語のリスニングにとって他人事ではない。英語には、高い音の成分で区別されている音のグループがあるからだ。
それが摩擦音(= 息を狭いすき間から通して、シューッ、フーッと出す音)である。英語の「s」「f」「th」「sh」がこれにあたる。これらの音は、声の高さというより、息がこすれて出る細かい雑音の成分によって互いに区別されている。
この点を実験で確かめた研究がある。語の終わりに来る「s」と「f」を聞き分けるとき、聞き手は何を手がかりにしているのか、という問いだ。主な手がかりは、摩擦音そのものが持つ高い周波数帯の雑音成分だった。直前の母音のわずかな変化は、あくまで副次的な手がかりにとどまった。
さらに研究者は、音声から高い周波数帯を人工的に取り除いてみた。すると若い聞き手も高齢の聞き手も、主な手がかりをほとんど使えなくなった。しかも、副次的な手がかりに頼るよう自然に切り替えることもなかった。
この研究の対象はオランダ語を母語とする聞き手である。日本語話者を調べたものではなく、英語の「s」「f」「th」を直接扱った実験でもない。だから英語の学習場面にそのまま当てはめることはできない。それでも示唆は明確だ。高い音の聞こえが落ちると、その区別に使う手がかり自体が物理的に減る。そして別の手がかりで自動的に補えるとは限らない。
なお、聞こえ方のクセは耳の入口だけの問題ではない。日本語話者が英語に無いはずの母音を「聞こえてしまう」しくみは、カタカナ英語と「ない音が聞こえる」耳のしくみで扱われている。あちらは母語の枠組みの話で、本記事は耳という部品の変化を扱う。
ここまでのまとめ: 英語の「s」「f」「th」「sh」は高い音の成分で区別されている。高音が落ちると手がかりが減り、自動的には補えない。
4. 耳の変化だけでは説明しきれない
ここまで読むと「原因は全部耳だったのか」と思うかもしれない。しかし研究はそう単純な結論を出していない。耳の聞こえがほぼ正常な高齢の聞き手でも、若い人との差が残る場面があるからだ。
1995年の研究は、雑音の中での聞き取りを調べた。使われたのは、大勢のざわめき音(= カフェや居酒屋のガヤガヤという背景音)を重ねた条件である。参加者は、若くて聴力が正常な群、高齢でほぼ正常な聴力の群、高齢で加齢性難聴のある群の三つに分けられた。
課題は二段階になっていた。文の最後の単語をその場で復唱し、リストが終わったらまとめて思い出す。聞き取れたかどうかだけでなく、その後どれだけ覚えていられるかまで測る設計である。
結果として目立ったのは、文脈の使い方の違いだった。前後の流れから予測しやすい単語と、予測しにくい単語を比べたところ、高齢の二つの群はいずれも、文脈から得られる助けが若い群より大きかった。聞こえた音そのものが足りない分を、話の流れで補っていた可能性がある。
聴力がほぼ正常な高齢の聞き手でも、条件をそろえたときに記憶の成績に差が出るのか。これは本研究を含む一連の研究群の中心的な問いであり、細かい数値は一次資料の図表に依存する。そのため本記事では、具体的な正答数には踏み込まない。ただし「耳の聞こえが正常でも、雑音の中では話が変わる」という方向性は共有されている。
英語が速く感じる、音が繋がって聞こえないといった悩みは、耳の聞こえとは別の要因でも起こる。その音声知覚の側の説明は英語が速すぎて聞き取れない本当の理由で整理されている。本記事はそこに、耳という部品の変化という軸を足す位置づけになる。
ここまでのまとめ: 聴力がほぼ正常な高齢の聞き手でも、雑音の中では文脈への頼り方が変わる。耳の変化だけでは説明しきれない。
5. 英語を聞くとすぐ疲れるのはなぜか

30分聞いただけでぐったりします。集中力不足ですか?

FUEL(= 聞く努力を説明する設計図)という枠組みでは、聞き取りにくい音の理解に心の電力が余分に使われると整理されています。
「英語を30分聞いただけでぐったりする」という感覚には、研究上の裏付けとなる枠組みがある。聞くという行為が、想像以上に頭の資源を使っているという考え方だ。
2016年、複数の国の研究者が集まり、この考え方を一つの枠組みにまとめた。名前をFUEL(= 「聞く努力」を説明するための共通の設計図、というイメージ)という。聞き取りにくい音を理解しようとするとき、頭は認知エネルギー(= 考えたり覚えたりするために使える、心の中の電力のようなもの)を使う、と捉える枠組みである。
枠組みは三つの要素からなる。
- 容量(= その人が使える、心の電力の総量)
- 要求(= その場面が要求してくる、電力の大きさ)
- 動機づけ(= どれだけ電力を注ぎ込む気になるか)
スマホの画面を最大の明るさにすると、電池の減りが早くなる。それと同じで、聞き取りにくい音声を理解しようとすると、脳の電力が余分に食われる。その分だけ、意味を理解したり、聞いた内容を覚えたりする余力が減っていく。
耳の高い音が落ちていて、しかも周りに雑音がある。すると要求の側が跳ね上がる。同じ英語を聞いても、若い頃より多くの電力が必要になるわけだ。聞き取れないだけでなく疲れるのも、条件から見れば自然な帰結である。
この見方が役に立つのは、疲れを「やる気の問題」から切り離せる点にある。条件が厳しいので電力を多く使っている、というだけの話になるからだ。
ここまでのまとめ: 聞き取りにくい音声の理解は、心の電力を余分に使う。その分だけ理解や記憶に回せる余力が減る。
6. 聞こえの悩みは、特別な人だけの話ではない
「耳が原因かもしれない」と言われると、自分だけが特別なのかと不安になる人もいる。しかし規模感のデータを見ると、印象は変わる。
世界疾病負荷研究(= 世界中の病気や障害の規模を推計している、大規模な国際共同研究)のデータを使った分析がある。アメリカにおける難聴の広がりを、1990年から2019年まで推計した研究である。
2019年の時点で、アメリカでは推計7288万人が何らかの難聴を持つとされた。全人口のおよそ22パーセント、つまり5人に1人にあたる。決して珍しい状態ではない。
年齢との関係もはっきりしている。難聴を持つ人のうち83パーセントが50歳以上だった。さらに、50歳以上の難聴者は50歳未満に比べ、中等度以上の難聴を持つ割合が高かった。年齢が上がるほど、広がりだけでなく程度も上がっていく傾向である。
なお1990年から2019年にかけて割合は増えているが、これは主に人口の高齢化によるものだった。世の中の耳が急に悪くなったわけではない。
40代・50代といった年代ごとの具体的な割合は、この一次資料からは確認できなかった。そのため本記事では、年代別の断定的な数字は使わない。「年齢が上がるほど一貫して上がる」という傾向としてのみ扱う。
ここまでのまとめ: アメリカではおよそ5人に1人が何らかの難聴を持つと推計された。年齢が上がるほど広がりも程度も増す。
7. 「外国語を使っていれば大丈夫」とは言い切れない

英語を続けていれば、耳の衰えも防げるんですか?

そう言い切れないんです。50歳から73歳の74名を調べた2025年の研究では、関係は課題の種類によって変わると報告されています。
外国語を日常的に使っていれば、聞こえの衰えに強くなるのだろうか。研究の答えは、単純な「はい」ではない。
2025年に発表された研究は、50歳から73歳の74名を対象にした。加齢性難聴の程度と第二言語の使用頻度、そして聴覚を使わない語彙や言語の力との関係を調べたものである。参加者が日常的に使うと答えた第二言語は、低地ドイツ語、英語、オランダ語といったゲルマン語系の言語だった。このうち定期的に第二言語を使っていたのは24名だった。
英語学習者だけを対象にした研究ではない点に注意がいる。結果を見ると、頭への負担が比較的軽い語彙の課題では、耳の困難さと基礎的な言語の力はおおむね別物だった。一方、負担が重い言語流暢性課題(= 決められた条件に合う言葉を、できるだけ多く思い出して言う課題)もある。そちらでは、難聴の程度と第二言語の使用頻度の間に、単純ではない関係が見られた。
つまり「多言語を使っていれば難聴があっても言語の力は保たれる」という図式では説明できない。条件によって話が変わる、というのが結論である。
もう一つ、脳波を使った研究もある。スペイン語を母語とし後に英語を習得したバイリンガルと、英語モノリンガルを、若年群と高齢群に分けて比べた。高齢モノリンガル群では、音の違いを自動的に検出する脳波の反応が若年群より遅れていた。一方、高齢バイリンガル群では、その遅れがほとんど見られなかった。
ただし、この実験で使われたのは日本語の無意味語である。「たど」と「たあど」のように母音の長さだけが違う音の組を聞き分ける課題だ。英語にもスペイン語にも無い対立を使うことで、言語知識による有利不利を取り除いている。英語のリスニングそのものを測った実験ではなく、英語学習の効果を直接検証したものでもない。
英語を続けることと頭の働きの関係については、英語を続けると本当に頭が良くなるのかの線引きで研究の範囲が整理されている。期待しすぎも切り捨てすぎも、研究の実像からは離れてしまう。
ここまでのまとめ: 外国語の使用と聞こえ・言語の力の関係は、条件によって変わる。単純な保護効果として語ることはできない。
8. 諦めるのではなく、原因を切り分けて対処する

結局、僕はもう諦めるしかないんでしょうか…。

諦める必要はありません。聞く努力の研究からは、根性で聞き取るより場面の負担を下げる方が効くという方向が読み取れます。
原因の一部が耳の側にあると分かると、落ち込む人がいるかもしれない。しかし切り分けができたということは、手の打ちどころが見えたということでもある。
まず押さえたいのは、耳の変化は気合いで消せる種類のものではない、という点だ。根性で聞き取ろうとするより、要求の側を下げる工夫の方が効いてくる。
- 静かな環境で練習する。カフェや電車の中を避けるだけで、雑音の分の負担が減る
- 音量を無理のない範囲で適切に調整する。小さすぎる音で粘らない
- 字幕や書き起こしを併用する。目からの情報で、消えた高音の手がかりを補う
- 一度に長く聞かず、短く区切る。使える電力に上限があると考えれば自然な発想である
字幕の併用を「ずるい」と感じる人もいる。しかし手がかりが物理的に減っている状況では、別の入口から情報を足すのは理にかなっている。高音のツマミが絞られた分を、文字という別チャンネルで埋めるイメージだ。
そして、聞こえの悩みが日常生活にも及んでいるなら、耳鼻科への相談が選択肢になる。テレビの音量が家族と合わない。会議で聞き返しが増えた。英語だけでなく日本語でも起きているなら、英語学習の問題として扱う段階を超えている可能性がある。
特定の機器やサービスを勧めることはしない。ただ、原因を二択に押し込めないこと自体が、次の一手を選びやすくする。
ここまでのまとめ: 耳の変化は消せないが、要求を下げる工夫はできる。日常にも影響が出ているなら、耳鼻科への相談を検討する。
よくある質問
Q1. 健康診断の聴力検査で異常なしでした。それでも耳が原因ということはありますか?
A. 可能性はある。総説では、純音聴力検査では見えにくい時間的処理の精度低下が指摘されている。また聴力がほぼ正常な高齢の聞き手でも、雑音の中では聞き取り方が変わることが報告されている。
Q2. 英語だけ聞き取りにくいのですが、耳のせいと言えますか?
A. 英語だけに限定して直接調べた研究は確認できていない。ただし日本語は語彙や文脈の知識が豊富な分、少ない手がかりでも補いやすい。同じ聞こえの変化でも、英語の側に先に出やすい条件はある。
Q3. 高い音が聞こえにくいと、英語のどこで困りますか?
A. 息がこすれて出る「s」「f」「th」「sh」のような音の区別が挙げられる。これらは高い周波数帯の雑音成分で区別されているためである。ただし直接調べられたのはオランダ語話者の「s」と「f」であり、英語への一般化は類推にとどまる。
Q4. 英語を聞くと疲れるのは集中力がないからですか?
A. 集中力の問題とは限らない。聞き取りにくい音声の理解には、余分な認知資源が使われるという枠組みが提示されている。条件が厳しければ疲れやすくなるのは自然な帰結である。
Q5. バイリンガルになれば、聞こえの衰えに強くなれますか?
A. 単純にそうとは言えない。第二言語の使用頻度と聞こえ・言語の力の関係は、課題の種類によって変わると報告されている。脳波研究では保護的な可能性が示唆されたが、日本語の無意味語を使った実験であり、英語学習の効果を直接測ったものではない。
Q6. 難聴と言われるのが怖いのですが、珍しいことなのでしょうか?
A. 珍しくない。アメリカの推計では、全人口のおよそ5人に1人が何らかの難聴を持つとされた。気になる場合は耳鼻科で相談するとよい。
まとめ
英語が聞き取れなくなったとき、多くの人は原因を「勉強不足」か「頭の衰え」の二つから選ぼうとする。しかし1988年の専門委員会の報告は、その前から原因を耳・神経の通り道・頭の三つに切り分けていた。
耳の側の変化は高い音から先に進む。そして英語の「s」「f」「th」「sh」は、まさにその高い音の成分で区別されている。音のタイミングを見分ける精度も落ちやすく、普通の検査では見えにくい。
ただし耳だけが犯人ではない。聴力がほぼ正常でも、雑音の中では聞き取り方が変わる。聞き取りにくい音の理解には余分な資源が使われ、その分だけ理解や記憶の余力が減る。難聴そのものは、年齢とともにありふれていく体の変化であり、外国語を使っていれば安全という単純な図式も支持されていない。
自分を責める材料を一つ減らし、代わりに条件を整える。静かな場所で聞く。音量を整える。字幕を足す。短く区切る。それでも日常に支障があるなら、耳鼻科で相談する。原因を切り分けることは、諦めることの反対である。
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最終更新日: 2026-09-13
著者: 中村 拓(Taku Nakamura)(greencafe 編集部 編集責任者・非ネイティブ話者)。公開された8件の研究エビデンス(tier 1=8件)を横断分析・再構成した。
画像: いらすとや (https://www.irasutoya.com/) より
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