子供に英語の動画は効く?|何歳から・どう見せるかを研究でやさしく解説

左にテレビから離れて見ている男の子のイラスト、右に家族でタブレットを見ているイラストが並ぶ。子供が画面を見ることと、家族で一緒に画面を見ることを表している。 バイリンガル教育

子供に英語の動画は効く?|何歳から・どう見せるかを研究でやさしく解説

英語学び直したいユーイチ
英語学び直したいユーイチ

子供に英語の動画を見せるのって、本当に意味があるんですか?

英語独学好きの助教S
英語独学好きの助教S

気になりますよね。子供の育ちを調べる研究では、画面から学べるかは、年齢や見せ方で大きく変わると考えられているんです。

英語学び直したいユーイチ
英語学び直したいユーイチ

姉の子がずっと英語の動画を見ていて、ちょっと心配で…

英語独学好きの助教S
英語独学好きの助教S

同じ悩みを持つ家庭は多いです。発達心理学では画面と言葉の関係が長く研究されてきましたが、「見せる・見せない」の二択では答えが出ないんですよ。

英語学び直したいユーイチ
英語学び直したいユーイチ

でも、親が英語を話せない家だと、やっぱり無理ですよね…

英語独学好きの助教S
英語独学好きの助教S

気持ちはわかります。研究はこれを親の英語力ではなく、見せ方の設計の問題として整理しています。英語が苦手な家庭にもできることはありますよ。

英語学び直したいユーイチ
英語学び直したいユーイチ

じゃあ、具体的には何から考えればいいんですか?

英語独学好きの助教S
英語独学好きの助教S

この記事では、赤ちゃんから小学生までを調べた研究 15 本を順番に読んでいきます。年齢ごとに、言えることと言えないことを分けて見ましょう。

結論: 子供の育ちを調べる研究 (発達心理学) では、幼い子は画面の人から、目の前の人ほどには学べないことが多いと報告されています。ただし、この差は年齢が上がるほど小さくなりました。画面の向こうが子供に反応してくれる「やりとり」があると、2 歳ごろでも画面から言葉を学べた実験もあります。親が一緒に見ながら質問すると、3 歳児の学びが増えたという実験もあります。英語の動画は「見せっぱなし」より「一緒に見て話しかける」形のほうが、研究の結果と合う使い方です。ただし実験の多くは英語圏の子供が母語を学ぶ場面のもので、日本の子供の英語での検証はまだ少ないです。

この記事でわかること

  • 赤ちゃん向けの DVD を家で見せた実験で分かったこと
  • 幼い子が画面から学びにくい「ビデオ欠損効果」の中身と、年齢による違い
  • 画面からでも学びやすくなる条件 (やりとり・親の問いかけ)
  • 0-2 歳・3-6 歳・小学生で変わる、研究から言える見せ方と限界

赤ちゃんは英語の DVD から言葉を覚えられるのか

英語学び直したいユーイチ
英語学び直したいユーイチ

英語の DVD を流しておけば、耳は育ちそうですけど…

英語独学好きの助教S
英語独学好きの助教S

そう期待しますよね。でも 12-18 か月の子に赤ちゃん向け DVD を 1 か月見せた実験では、見なかった子より言葉は増えなかったんです。

「英語の動画を流しておけば、自然に耳が育つのでは」と期待する親は多いです。この期待に近い問いを、アメリカの発達心理学の研究チームが家庭で確かめました。発達心理学とは、子供の心や言葉がどう育つかを調べる学問です。

実験では、12-18 か月の赤ちゃんが、人気の赤ちゃん向け DVD を家で 4 週間見ました。週に数回、1 か月見続けても、DVD を見た子は見なかった子より多くの言葉を覚えませんでした。料理番組を毎日見ても料理ができるようにならないのと、少し似ています。

一番多く言葉を覚えたのは、動画なしで親がふだんの生活の中で同じ言葉を教えた子たちでした。その DVD を気に入っている親ほど、子供が学んだ量を多めに見積もる傾向もありました。なお、これは「言葉が遅れた」という結果ではなく、「増えなかった」という結果です。

外国語の音でも、似た結果が報告されています。アメリカの 9 か月の赤ちゃんが、中国語を話す人と実験室で 12 回接する実験がありました。目の前の人と接した子は、中国語の音を聞き分ける力が下がらずに保たれました。同じ人を録画で見せた子や、音声だけを聞かせた子には、この効果がありませんでした。この実験はバイリンガルに子供を育てる家庭での入力量と方式の選び方や、乳幼児研究で分かった親子英語の量と質でも詳しく扱っています。

ここまでのまとめ: 赤ちゃん向け DVD を 1 か月見せても、言葉は増えませんでした。ただし減ったわけでもなく、一番効いたのは親がふだんの生活で話しかけることでした。

幼い子が画面から学びにくい「ビデオ欠損効果」とは

英語学び直したいユーイチ
英語学び直したいユーイチ

「ビデオ欠損効果」って、どういう意味ですか?

英語独学好きの助教S
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画面からは目の前の人ほど学べない現象です。0-6 歳の 59 の報告をまとめた研究で、録画の授業が頭に残りにくいのと似た差が見つかりました。

研究の世界では、幼い子が画面からは対面ほど学べない現象を「video deficit (ビデオ欠損効果)」と呼びます。同じ先生の授業でも、教室で聞くより録画で見るほうが頭に残りにくい、というイメージです。

この現象をまとめて調べたのが、研究者のストラウスとサムソンが 2021 年に発表したメタ分析です。メタ分析とは、たくさんの研究の結果を集めて平均をとる方法です。クラス全員のテストの平均点を出すようなものだと考えてください。

この研究は、0-6 歳の子供を対象にした 59 の報告と、122 の結果をまとめました。動画と対面の差は、平均で「標準偏差の約半分」でした。標準偏差とは、点数のばらつきの幅のことです。テストで言えば、真ん中くらいの子が上位 3 割くらいに上がるほどの差、というイメージです。

差の大きさは、条件によって次のように変わりました。

  • 年齢が上がるほど、差は小さくなった
  • 隠したおもちゃを探す課題では、ほかの課題より差が大きかった
  • 生中継の映像と録画の映像では、差がなかった

3 つ目は大事な点で、「生中継なら学べる」わけではなかったということです。鍵は別のところにありそうです。

研究チームは、この差は 1 つの原因ではなく、いくつかの仕組みが重なって起きると考えています。また、差が実際より大きく見えている可能性も、研究チーム自身が指摘しています。「差が出た研究ほど論文になりやすい」という偏りがあるためで、これを出版バイアスと呼びます。釣り自慢で大物の話ばかり聞こえてきて、本当の平均の大きさが分かりにくくなるのと似ています。

2 歳未満の子供とテレビの研究をまとめた 2005 年の総説も、同じ方向の内容です。総説とは、ある分野の研究を集めて整理した「まとめノート」のような論文です。動画からの学びは、同じ内容を対面で見せた場合と比べると、通常かなり少ないとされています。

ここまでのまとめ: 幼い子は画面からは対面ほど学べず、その差は年齢とともに小さくなります。生中継かどうかでは差がなく、別の条件が鍵になりそうです。

見る番組や量と言葉の力は「つながり」までしか分からない

英語学び直したいユーイチ
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教育番組を見せている子は、言葉が伸びるんですよね?

英語独学好きの助教S
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42 の研究をまとめた分析で、教育番組と言葉の力は弱く関連していました。ただ傘と雨の関係と同じで、番組が原因とまでは言えないんです。

「どんな番組を、どれくらい見せるか」も、親が気になる点です。ただ、この種の研究の多くは観察研究です。観察研究とは、「見ている子」と「見ていない子」を比べるだけで、動画が原因かまでは分からない研究のことです。傘を持つ人が多い日は雨が多いですが、傘が雨を降らせたわけではない、というのと同じです。

51 人の赤ちゃんの視聴を 6 か月から記録した研究では、番組によって結果が分かれました。30 か月の時点で、5 つの番組は語彙の多さと話す力の高さの両方と関連しました。1 つの番組は、その両方の低さと関連しました。話す力の低さだけと関連した番組と、語彙は少なく話す力は高いという逆向きが混ざった番組もありました。研究チームは、メディアの影響を考えるには「中身と番組の種類」が大事だとまとめています。ただし 51 人と少なく、番組のおすすめには使えません。

12 歳以下の子供 18,905 人分、42 の研究をまとめたメタ分析もあります。結果は「相関」という数字 r で表されています。相関とは「一緒に動く度合い」で、0 なら無関係、1 なら完全に一緒に動くという意味です。このメタ分析で報告された数字は次のとおりです。

  • 画面を見る時間が長いほど、言葉の力が低い傾向 (r=-0.14)
  • 背景でテレビがついていると、言葉の力が低い傾向 (r=-0.19)
  • 教育番組を見ていると、言葉の力が高い傾向 (r=0.13)
  • 大人と一緒に見ていると、言葉の力が高い傾向 (r=0.16)
  • 見始めた年齢が遅いほど、言葉の力が高い傾向 (r=0.17)

r に「-」がつくのは、片方が増えるともう片方が減る、という逆向きの関係を表します。r=0.16 は、「朝ごはんを食べる子は、ほんの少しだけ忘れ物が少ない」と言える程度の弱い傾向です。例外はたくさんあり、原因までは分かりません。

背景のテレビについては、2005 年の総説も妨げになると述べています。勉強部屋でずっと鳴っているラジオが気を散らすのと似たイメージです。

2 歳未満の子の親 1,008 人に電話で聞いた調査もあります。8-16 か月の赤ちゃんでは、赤ちゃん向け DVD の視聴時間が長いほど、言葉の得点が低い傾向が見られました。ただし 17-24 か月では、どの種類の動画も言葉の得点と関連がありませんでした。親が一緒に見た量も、言葉の得点と関連していませんでした。これは先のメタ分析の「一緒に見る」の結果とは向きが違います。研究チーム自身も、理由を明らかにするにはさらに研究が必要だとしています。

ここまでのまとめ: 見る量・番組の種類・一緒に見るかどうかは、言葉の力と弱くつながっていました。ただし観察研究なので、動画が原因とまでは言えません。

画面の向こうが反応してくれると、2 歳でも学べた

英語学び直したいユーイチ
英語学び直したいユーイチ

画面越しでも、相手がいれば何か違うんですか?

英語独学好きの助教S
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実は違いました。2 歳ごろの子にビデオ通話で教えた実験では、キャッチボールのように応えてくれる相手がいると新しい動詞を覚えられたんです。

ある研究チームが、24-30 か月の子供 36 人に、新しい動詞を 3 つのやり方で教えました。

  • 目の前の大人とのやりとり
  • ビデオ通話でのやりとり
  • ビデオ通話と同じ映像を、後から録画で流すだけ

新しい動詞を覚えられたのは、やりとりがある 2 つの条件の子だけでした。同じ映像を流しただけの子は、覚えられませんでした。研究チームは、これを social contingency (社会的な随伴性) が大切だという形で説明しています。つまり、「自分がしたことに、相手がタイミングよく応えてくれること」です。キャッチボールで、投げたらちゃんと返ってくる相手がいる状態をイメージしてください。

別の実験では、2 歳児に隠したおもちゃの場所を教えました。目の前の人に教わった子は多くの場合見つけましたが、画面の人から教わった子は見つけられませんでした。ところが、先に画面の人と 5 分間やりとりした子は、画面の人の情報を使っておもちゃを見つけられました。このやりとりには、名前を呼ぶなどの合図が含まれていました。知らない人の話は聞き流すけれど、自分の名前を呼んでくれた人の話はちゃんと聞く、というのに似ています。

この実験は言葉ではなく、物探しの課題です。それでも、画面の人が「関わってくれる相手」になると、幼い子は画面の情報を使えたのです。ビデオ欠損効果の章で見た「生中継でも録画でも差がない」という結果とあわせると、鍵は子供の反応に応えてくれるかどうかだと考えられます。

ここまでのまとめ: ビデオ通話のように相手が応えてくれると、2 歳ごろでも画面から言葉を学べました。一方的に流れる映像では学べませんでした。

親が一緒に見て質問すると、3 歳児の学びが増えた

英語学び直したいユーイチ
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一緒に見るだけで、何か変わるんでしょうか?

英語独学好きの助教S
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3 歳の子と親 81 組の実験では、親が動画を止めて「次どうなると思う?」と質問すると、物語の理解や言葉のテストの点が高くなりました。

3 歳の子と親 81 組が、4 週間、物語の動画を一緒に見た実験があります。親が使ったのは「対話的読み聞かせ」の質問のやり方です。対話的読み聞かせとは、絵本を読みながら「次どうなると思う?」と子供に話させる読み方のことです。

親子は次の 4 つのグループに分かれました。

  • 親が動画を止めて質問し、子供に話の一部を話させる
  • 親が動画を止めてコメントするが、質問はしない
  • 画面の中の女優が質問する動画を見る
  • ふつうに見る

4 週間後、親が質問したグループの子は、物語の理解と、物語に出てきた言葉のテストで点が高くなりました。女優が質問する動画のグループは、その中間でした。さらに、一般的な言葉の力を測るテストでも、親が関わった 2 つのグループの子は事前より伸びていました。映画を一人で見るより、友達と「今のどういう意味?」と話しながら見たほうが中身を覚えている、というのに似ています。

前に見たメタ分析でも、大人と一緒に見ることは言葉の力の高さと弱く関連していました。ただ、別の調査では一緒に見た量との関連は見られませんでした。そのため、「同じ部屋で一緒に見るだけ」より、「見ながら話しかける」ことに注目したほうが研究と合います。

日本の家庭に当てはめるときの注意もあります。この実験は、英語を母語とする親が母語で質問したものです。日本語で問いかけた場合の効果は、まだ確かめられていません。そのうえで研究の条件から考えると、次のような関わり方が候補になります。

  • 動画を時々止めて「今なんて言ってたかな?」と聞く
  • 「この子は次にどうすると思う?」と予想を話してもらう
  • 出てきた英語を、あとで遊びの中でもう一度使ってみる

ここまでのまとめ: 親が動画を止めて質問すると、3 歳児の物語の理解と言葉の学びが増えました。親が英語を話せなくても、問いかけで会話のきっかけを作ることはできます。

小学生になると、英語の番組と英語力のつながりが見えてくる

英語学び直したいユーイチ
英語学び直したいユーイチ

小学生になったら、英語の番組で英語力は伸びますか?

英語独学好きの助教S
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ベルギーの小学生 374 人の研究では、字幕つきの英語番組をよく見る子ほど翻訳テストの点が高い傾向でした。ただ、原因かどうかは分かりません。

ベルギーのオランダ語圏で、小学校最終学年の 374 人を調べた研究があります。字幕つきの英語のテレビ番組や映画をよく見る子は、英語の翻訳テストの点が高い傾向がありました。英語のコンピュータゲームをする子も、英語からオランダ語への翻訳で点が高い傾向がありました。この研究は、学校の外で自然に英語を拾う「偶発的な学習」を調べたものです。偶発的な学習とは、勉強のつもりがなくても、好きなことをしているうちに身につく学びのことです。

ただし、これも観察研究です。サッカー中継をよく見る子はルールに詳しいですが、見たから詳しいのか、好きだから見ているのかは区別できません。また、字幕がオランダ語か英語かは、この研究の要約からは分かりません。

ヨーロッパ 7 地域の子供を調べた研究では、学校で外国語を学んで 4 年目の子の聞く力・読む力を分析しました。一番強く関係していたのは、母語と外国語がどれくらい似ているかでした。その次が、学校の外で外国語に触れる量でした。触れ方の中では、映画を見ることが一番強く関係していました。

スペイン語を話す人がイタリア語を覚えやすいように、母語と似た言葉ほど身につきやすいと考えられます。日本語と英語は似ていないので、ヨーロッパと同じ大きさのつながりが日本の子に出るとは言えません。

ここまでのまとめ: 小学生以上では、字幕つきの英語の番組や映画と英語力のつながりが報告されています。ただし観察研究で、母語が英語に近いヨーロッパの子の結果です。

年齢別に見る、研究から言えることと言えないこと

0-2 歳: DVD を見ても言葉は増えず、外国語の音も録画からは学べませんでした。ただ、やりとりがあれば 2 歳ごろでも画面から学べました。この時期は「流す」より「話しかける」が中心になります。

3-6 歳: 年齢とともに、画面と対面の差は小さくなります。親が質問しながら一緒に見ると、3 歳児の学びが増えました。動画を「一緒に話すきっかけ」として使う形が、研究と合います。

小学生以上: 英語の番組や映画を見る量と、英語力のつながりが報告されています。好きな番組を英語で楽しむことが、英語に触れる機会になりえます。

英語をいつ始めるか自体を考えたい場合は、幼児の英語を何歳から始めるかを能力別に整理した解説も参考になります。

なお、ここで紹介した実験の多くは、英語圏の子が母語の新しい言葉を覚える短いテストでした。日本の子供が英語を身につける様子を、長い期間追った研究はまだ少ないです。観察研究の結果は、関連であって原因ではありません。

もし今、英語の動画を見せっぱなしにしている日があっても、自分を責める必要はありません。研究が示しているのは「動画をやめなさい」ではなく、「話しかけを足すと学びが増えやすい」ということです。

ここまでのまとめ: 0-2 歳は話しかけ中心、3-6 歳は一緒に見て問いかけ、小学生以上は英語の番組を楽しむ機会に、という整理が研究と合います。

話しかけてくる AI は、画面の「やりとり」になれるのか

ここまでの研究で、画面から学ぶ鍵は「子供の反応に応えてくれるか」でした。では、子供の答えに合わせて返事をする AI なら、この条件を満たせるのでしょうか。

3-6 歳の子 90 人を分けた実験では、会話エージェントと物語を読んだ子も、大人と読んだ子と同じくらい物語を理解しました。会話エージェントとは、声で質問したり答えたりできるプログラムのことです。ただし大人と読んだ子のほうが、答えの量や使う言葉の種類が多くなりました。3-6 歳の 117 人の実験でも、会話エージェントは人と同じように、読み聞かせ中の対話の良さを再現しました。

注意点は、この 2 つが測ったのは物語の理解で、外国語の学習は調べていないことです。外国語として英語を学ぶ子では、ロボットの先生で英単語を学んだ実験があります。ただ結果はタブレットのアプリで習った場合と同じくらいで、上乗せはありませんでした。会話する AI が動画の学びにくさを外国語で埋められるかを、直接確かめた研究はまだ少ないのが現状です。親の問いかけで学びが増えた実験もあり、AI が親の関わりを置きかえられるかは分かっていません。

ここまでのまとめ: 応えてくれる AI は、物語の理解では人と同じくらいの結果が出ています。ただ、外国語の英語で動画の弱点を補えるかは、まだ研究が少ないです。

よくある質問

Q1. 子供に英語の動画を見せても意味はないのですか?

A. 意味がないとは言えません。幼い子は画面から対面ほど学べない傾向がありますが、差は年齢とともに小さくなります。親が話しかけながら見ると、学びが増えた実験もあります。

Q2. 赤ちゃん向けの英語 DVD は効きますか?

A. 12-18 か月の子に 1 か月見せた実験では、言葉は増えませんでした。ただし減ったわけではありません。一番効いたのは、親がふだんの生活で言葉を教えることでした。

Q3. 英語の動画は何歳から見せるとよいですか?

A. 研究から「何歳が正解」とは言えません。0-2 歳はやりとりが鍵になります。小学生以上では、英語の番組と英語力のつながりが報告されています。

Q4. 親が英語を話せなくても、一緒に見る意味はありますか?

A. 親が質問しながら一緒に見ると、3 歳児の学びが増えた実験があります。日本語での問いかけの効果はまだ確かめられていませんが、会話のきっかけにすることはできます。

Q5. 字幕は英語と日本語のどちらがいいですか?

A. 今回の研究からは決められません。字幕つきの番組と英語力の関連を調べた研究はありますが、字幕の言語は要約に書かれていません。

まとめ

  • 幼い子は画面からは対面ほど学べず、その差は年齢とともに小さくなると報告されています。
  • 赤ちゃん向け DVD を 1 か月見ても言葉は増えませんでしたが、減ったわけでもありません。
  • 見る量や番組と言葉の力のつながりは弱く、観察研究なので原因とは言えません。
  • 画面の向こうが応えてくれると、2 歳ごろでも画面から言葉を学べました。
  • 親が止めて質問しながら見ると、3 歳児の学びが増えました。
  • 小学生以上では、英語の番組と英語力のつながりが報告されています。

参考文献

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最終更新日: 2026-10-14

著者: 中村 拓(Taku Nakamura)(greencafe 編集部 編集責任者・非ネイティブ話者)。公開された 15 件の研究エビデンス(tier 1=14 件 / tier 2=1 件)を横断分析・再構成した。

画像: いらすとや (https://www.irasutoya.com/) より

この記事を編集した人

中村 拓(Taku Nakamura)のポートレート

(編集責任者 / 応用言語学・第二言語習得 エディター(非ネイティブ話者))

応用言語学のバックグラウンドを持つ英語学習分野のエディターで、査読済み SLA 論文・応用言語学ジャーナル・公的機関資料の横断要約と再構成を担当する編集責任者です。非ネイティブ英語話者で、大人の英語学び直しを研究の視点で編集しています。

編集した記事: 141 本

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